紅葉を楽しみに、岐阜の奥深い山へ向かう。
この山域は四季折々の風情を日帰りで楽しめるところであり、またハード過ぎず誰もが堪能できるところがうれしい。
予想外に天気は良く、たくさんの落ち葉を踏みしめながら紅葉の登山道を登る。
急登がいきなり続くが、黄色に色づいたぶなの森に囲まれ癒される。
白山スーパー林道が北斜面を縫っているため、車など人工物がちょっと気になるけどこの景色は山屋が独占したら申し訳ないかな、
と思うくらいすばらしい色とりどりの秋山だ。
みんな写真を撮りまくり、ゆったりとしたペースで登る。頂上が近づくほど残念ながら紅葉も最盛期を過ぎ
また、小雨も降ってきた。岸壁を右から巻いて草地を横切り少し登ると、頂上と野谷荘司山との分岐点。
ナナカマドの赤い実に水滴がぶら下がり、よりあざやかさを増しているのも雨ならではの風情だ。
小雨とガスの中、三方岩岳に到着。即周遊コースである下山路へ向かう。少々のアップダウンを繰り返すうちに
雨がやみ、やがて向かう美しい下降路の尾根や、登って来た尾根も見渡せ感動する。運がいい。
野谷庄司山分岐から赤頭山経由で下る。尾根上のザレた道のため少し気を使うが、
それをカバーして有り余るほどのすばらしい景色を提供してくれる。こんな気持ちのいい下りはとんと記憶にない!
視界をさえぎるものはなく、前に続く尾根には一本の登山道がずっと彼方まで線を引いている。
眼下には白川郷、ダム湖、緑と黄色と赤のグラデーションにおおわれた山々・・・。
そんな中での、コーヒータイム。
常の山行では味わえないひとときであり、こんな目的の山遊びがたまにはあっていいものだ。
後半は、また黄葉したブナの樹林帯に吸い込まれていき、2度おいしい思いをする。
少し下りに飽き始めた頃林道にぶつかり、ススキの道を少し歩いて終了。
歩行時間もそこそこ長く、歩く充実感もあり、気持ちのいい尾根上周遊コースであった。
<タイム> 白山スーパー林道馬狩料金所前駐車場7:25-山頂11:20-野谷庄司山分岐13:23-赤頭山13:40-スーパー林道16:15
以上磯部s記 (写真提供:高木、磯部s)