合掌造り集落で有名な白川郷から猿ヶ馬場山に山スキーで登った。 昨年は天気が悪くて出発を遅らせたため帰雲山で引き返したが、 今年は良い天気と先行者のトレースに助けられて楽々登頂できた。 ルートは概ね緩やかなので雪崩や滑落の危険は少ない。 一方、赤テープは少なく、特に山頂手前は広い雪原になっているので 視界が悪い時はルートを見失う可能性が高い。 萩町の神社裏から入山。池田・ヤマメ・ふじは山スキー、井藤はスノーシューで歩き始める。 すぐに明瞭なスキーのトレースに出合う。(7名パーティー+単独1名と後で判明。) 雪に埋もれた林道を何回か横切り、谷状地形を登っていく。 上部の林道に出た所で休憩。雪の花が咲いているような樹氷が美しい。 林道を400mほど進んだ左カーブの所で道を外れて斜面に取り付く。 標高1178m地点南側のコルの所から、少し急な斜面を登り、帰雲山へ向って延びる尾根に上がる。 レールのようなトレースに沿って淡々と登る。新雪が30〜40cm積もっており、その下に 堅いクラスト層がある。 帰雲山山頂から北東方向に少し斜面を下る。短い距離なのでシールを付けたまま滑るが、 非常に曲がりにくい。ちょっとした雪原を横切って、再び尾根に取り付く。 やがて斜面がだんだん広くて緩やかになってくる頃、ついに先行パーティーの姿が見えた。 このままのペースで進めば彼らに追いつくのは間違いないが、かと言って、 山頂の直前で先頭を交代するのも何なので、少しペースを落として間を空けた。 山頂にて7名パーティーにお礼を言うと、実は単独者が積極的にラッセルしてくれて 彼らも助かったという。我々にしても、もしもトレースが全く無かったら、 ラッセル+ルートファインディングで1.5倍は時間がかかっただろう。 山頂からは白山はもちろんのこと、乗鞍、槍・穂高、立山・剱など、360度の展望が得られた。 ゾンデ棒で積雪量を測ろうとしたが、3m差し込んでも地面に届かなかった。 ふもとの白川郷では雪が少なかったが、山の上にはそれなりの積雪量がある。 30分程度の休憩の後、シールをはがして滑降開始。とは言っても、山頂周辺は平らな雪原なので ほとんど滑らない。平らな所を過ぎても斜度は20度程度しかないので、新雪の中に入ると雪の 抵抗でほとんど前に進まない。登りのトレース(溝)に入ればもちろん滑るが、ターンが出来ないので どんどんスピードが出てしまう。まるでボブスレーのようだ。 滑りを楽しめるようになるのは標高1336m地点を過ぎたあたりから。パウダースノーの浮遊感覚 をちょっとだけ楽しめた。(雪に足をとられて何回か転んだが・・。) 今回は色々な条件に恵まれて登頂は出来たが、トレースに沿って登って下ってきただけ という気がしないでもない。ここ最近の雪山山行はほとんど登頂できていなかったので、 たまにはいいかと思うが。 白川郷 萩町 6:30 帰雲山 10:15 猿ヶ馬場山 11:40〜12:15 白川郷 萩町 15:00