天気予報とは裏腹に、寸又峡に着くと激しい雨。 入渓点は橋の下。 報告では上流にある取水堰堤でほとんど水を吸われ、橋の下では殆ど水は無いと書かれていたが、 薄く濁った水が結構な勢いで流れている。 数日前に通過した台風の影響で水かさが増したようだ。 入渓早々渡渉で手こずる始末で、取水堰堤より上の事を考えると撤退したくなる。 橋から暫くは河原状だが、やがて両岸は岩壁となり「岩淵」というゴルジュになる 水量を考えると渡渉は困難そうに見えたため、ここで撤退ムード。 折角ここまで来たので、遊び半分で坂野が空身で飛び込むと、水深は腰ほどで、どうにか突破できそう。 とりあえず、進めるとこまでという条件で先に進む。 そこからは、河原とゴルジュが交互に現れる。 時折胸までの渡渉を強いられるが、どうにか突破。 11:40に見る影もなくボロボロになった第1堰堤を越える。 その後、すぐに現れる第2堰堤は、左岸の助けロープを使う。 そこからは上は、左岸が崩壊した広い河原で、良いテント場になりそう。 13:00に取水堰堤 堰堤からは水が盛大に流れ落ちている。 これから上は、この水と、取水した水を合わせる事になる。 が、ここまでの水量があまりに多く、劇的に水量が増すという程ではなかった。 堰堤より上は八丁暗見というゴルジュで、幅15mで高さ50程のゴルジュ。 右に左にと屈曲するゴルジュは、恐怖もさることながら、荘厳さを感じさせ、非常に素晴らしい。 ここまでの遡行で、坂野がニュータイプとして覚醒したのか、泡立つ水中の岩や浅瀬を、まるで見えているかのごとく縫っていくい。 八丁暗見を30分程進むと2m程の滝が現れた。突破はできそうだったが、それ以上行っても帰れなくなるなる事を考え引き返す。 帰りは、取水堰堤から栗代林道に出て寸又峡に戻る。 まずは、林道までの高低差300m程を登る。 ふと地面を見ると、ミミズのようなものがヒラヒラとダンスをしている。 そう、噂どおり、そこはヒルの巣窟だった。 前を歩く坂野がヒルを起こし、後ろを歩く廣瀬の靴に吸い付いてくる。 途中、急登に疲れ立ち止まる坂野、その瞬間、靴にヒルがたかってくる「坂野、立ち止まるな!!」 驚異的な速度で林道まで駆け上がったが、その林道にも・・・ということで、ヒル対策はしっかり。 09:00 入渓谷 11:40 第1堰堤 13:00 取水堰堤 13:40 撤退開始 16:00 栗代林道入口 夜は廣瀬家にて坂野と、特別ゲストのヤマビル君(帰宅して道具を片付けていると、靴から出てきた)と酒盛り