遠山川 兎洞
2007年8月11日〜13日 廣瀬、草間


8月11日(晴れ)
易老渡から、笠松山の林道を使い標高1000mの取水口に向かう。
取水口から手前1Kmで林道に土砂が堆積して車が通れない。
取水口少し手前から入渓。
水量は多いものの、傾斜は緩やか河原は広く、樹木に覆われている。
右岸、左岸と樹林を抜け、滝なども無くあっけなく下部二股まで進む。
下部二股は広く、大木が立つ開けた河原。

地形図では二股から上部はゴルジュマークで、行程の半分近く続いている。
ということで、いよいよ本番である。
ますは堰堤がある。
どれほどやばいことになっているかと思っていたゴルジュマークの沢は、なんてことないゴーロの河原。

沢が北にカーブする地点で5m程の滝を登るとすぐ、左岸に30mのスダレの滝2本を見る。
そこから上部の二股までは少しゴルジュぽくなるが、全然問題無い。

上部二股を超えると河原の傾斜は増し、倒木も多くなるが、同じく全く問題無い。
結局、地形図でゴルジュになっている部分にはヤバイ部分全く無かった。

左岸から枝沢が入り北に進路を変える地点をテント場とする。
テントが張れそうな広い平地が無いので、石や砂利を集め整地する。

06:30 易老渡
08:15 入渓
10:10 下部二股
14:40 上部二股
16:00 テント場

8月12日(晴れ)
テント場を出るとすぐに核心のゴルジュになる。
5m程の滝を登ると、30m2本の滝が連続して続く兎の大滝である。
滝は下から見て左に曲がっていたので、草付きから左の壁になっている部分を進む(右岸)。
壁にあるバンドを使い、ザイルで2ピッチなんとか通過するが、かなり際どかった。
もしもう一度行くのであれば、絶対に左岸を進むだろう。この場合、一端稜線まで出るほどの
超大高巻きになるが、安全に進めそうである。(登山体系にもそう記載されていた)
そこから10m程滝が7本から8本。何れもサイドから登れたり、簡単に高巻きできる。 

2段30mの滝は、右岸から高巻く。
高巻きが終わると、右岸からガレ沢が入り沢を埋めている。
そのガレた岩を登を稜線と岩峰が見えるところまで登ると、なんと足元に巨大な飛行機の
エンジンが埋まっていた。1.5m程の直径のエンジンは、今にもガレた岩に埋まりそうな感じ。
7mのスダレの滝を登ると、核心部は終了。

源頭部の様相となり、沢は伏流し、トリカブトなどの高山野草を見て稜線である。
ちなみに、下山後草間さんに聞いたのだが、彼は高山野草帯で機関砲を見たそうである。
(教えてくれよー)

稜線から兎岳までの登りハイ松地獄である。
急傾斜の背の高さのハイ松漕ぎは、まるで冬の北アルプスのラッセル。
これが応えて二人ともヘトヘトとなり、聖に登頂するころには吐き気を催す程。
ヘッドランプで聖平に到着後、廣瀬は食事も採らずに睡眠。
草間氏はお茶とカロリーメイトだけで睡眠。

07:00 テント場
09:30 2段の滝直下
11:50 稜線
13:30 兎岳
17:30 聖岳
19:00 聖平小屋


8月13日(晴れ)
南から湿った空気が入っているようで、稜線上はガスり小雨が降るものの
稜線を降り始めると雨は止み晴れてくる。

06:30 聖平小屋
09:00 西沢渡
10:00 易老渡