8月11日(晴れ) 易老渡から、笠松山の林道を使い標高1000mの取水口に向かう。 取水口から手前1Kmで林道に土砂が堆積して車が通れない。 取水口少し手前から入渓。 水量は多いものの、傾斜は緩やか河原は広く、樹木に覆われている。 右岸、左岸と樹林を抜け、滝なども無くあっけなく下部二股まで進む。 下部二股は広く、大木が立つ開けた河原。 地形図では二股から上部はゴルジュマークで、行程の半分近く続いている。 ということで、いよいよ本番である。 ますは堰堤がある。 どれほどやばいことになっているかと思っていたゴルジュマークの沢は、なんてことないゴーロの河原。 沢が北にカーブする地点で5m程の滝を登るとすぐ、左岸に30mのスダレの滝2本を見る。 そこから上部の二股までは少しゴルジュぽくなるが、全然問題無い。 上部二股を超えると河原の傾斜は増し、倒木も多くなるが、同じく全く問題無い。 結局、地形図でゴルジュになっている部分にはヤバイ部分全く無かった。 左岸から枝沢が入り北に進路を変える地点をテント場とする。 テントが張れそうな広い平地が無いので、石や砂利を集め整地する。 06:30 易老渡 08:15 入渓 10:10 下部二股 14:40 上部二股 16:00 テント場 8月12日(晴れ) テント場を出るとすぐに核心のゴルジュになる。 5m程の滝を登ると、30m2本の滝が連続して続く兎の大滝である。 滝は下から見て左に曲がっていたので、草付きから左の壁になっている部分を進む(右岸)。 壁にあるバンドを使い、ザイルで2ピッチなんとか通過するが、かなり際どかった。 もしもう一度行くのであれば、絶対に左岸を進むだろう。この場合、一端稜線まで出るほどの 超大高巻きになるが、安全に進めそうである。(登山体系にもそう記載されていた) そこから10m程滝が7本から8本。何れもサイドから登れたり、簡単に高巻きできる。 2段30mの滝は、右岸から高巻く。 高巻きが終わると、右岸からガレ沢が入り沢を埋めている。 そのガレた岩を登を稜線と岩峰が見えるところまで登ると、なんと足元に巨大な飛行機の エンジンが埋まっていた。1.5m程の直径のエンジンは、今にもガレた岩に埋まりそうな感じ。 7mのスダレの滝を登ると、核心部は終了。 源頭部の様相となり、沢は伏流し、トリカブトなどの高山野草を見て稜線である。 ちなみに、下山後草間さんに聞いたのだが、彼は高山野草帯で機関砲を見たそうである。 (教えてくれよー) 稜線から兎岳までの登りハイ松地獄である。 急傾斜の背の高さのハイ松漕ぎは、まるで冬の北アルプスのラッセル。 これが応えて二人ともヘトヘトとなり、聖に登頂するころには吐き気を催す程。 ヘッドランプで聖平に到着後、廣瀬は食事も採らずに睡眠。 草間氏はお茶とカロリーメイトだけで睡眠。 07:00 テント場 09:30 2段の滝直下 11:50 稜線 13:30 兎岳 17:30 聖岳 19:00 聖平小屋 8月13日(晴れ) 南から湿った空気が入っているようで、稜線上はガスり小雨が降るものの 稜線を降り始めると雨は止み晴れてくる。 06:30 聖平小屋 09:00 西沢渡 10:00 易老渡