南ア/聖岳

メンバー:廣瀬、岡本3、ヤマメ
前夜、(毎週のように更新される)今年一番の寒気が入り、浜松でも雪模様。便ヶ島まで辿り着けるのか不安ながらも出発。南信濃村(現飯田市)に入り、152号から北沢までは、除雪され薄っすらしか雪は無い。また、路面凍結も当初心配したほどでもなく、スタッドレスで問題無く便ヶ島の駐車場に到着

12月23日 曇
08:30 便ヶ島−09:30 西沢渡−15:45 2200m

朝起きると、所々晴れ間は見えるものの、季節風に吹かれた雲がすごい勢いで流れている。

便ヶ島から西沢渡までは、雪が積もっているものの数センチで歩行の障害にはならない。西沢にかかった真新しい渡しを過ぎると、いよいよ尾根道。尾根は日当たりが良いのか、土が見えている。

およそ1400mの尾根の南を巻く危険地帯も難なく通過。1500mくらいで雪は膝ほど、しかし雪質はパウダーなので軽快に進める。本格的な雪が出てきたのは2000mを越えてからだ。深いところでは、腰ほどもあるが、パウダーなので歩行は苦にならない。苔平からは、夏道が左を巻くのだが、ここを直登してしまい、倒木帯に手をく。10分少々の倒木との格闘の末、夏道に復帰。ここで、ツアー登山の7人連れが追いついてきた。この時点で時間は15時、ガイドの人と共に幕営地を探す。15:45苔平から50mほど上がった緩傾斜地にテントを張る。

12月24日 曇 後 晴
07:30 2200m−09:30 薊畑分岐−12:00 小聖−13:30 聖岳山頂−15:00 薊畑分岐−15:45 2200m 

朝、我々の出発1時間前に7人組は出て行った。昨日までのパウダースノーを想定して、ワカンをテントに置いて出発。が、この決断が、大きな誤りだった。およそ1時間後、休憩中の7人組みに追いつく。ラッセルを交代するも、道をロストし、低木帯を泳ぐようにラッセルし稜線に出た。夏目さんから事前に聞いていた「薊畑分岐手前の南に巻く道」をロストしたようだ。稜線に出てから最初のピークまでは、夏道とは違い稜線の西側を進む。稜線の雪は、風の吹き抜ける浅いところでは数センチだが、ハイ松や、シャクナゲの上は雪深く腰ほどもある。ワカンを持たない私達は、雪を踏み抜き思うように前に進まず、先行のワカンを履いた7人組みに追いつけない。

小聖を越えると、西からの強風はいよいよ強まり雪は薄くなる。最後の九十九折の斜面は風を遮るものが無く、強風は小雪を巻き上げ横殴りに吹き付ける。夏の何倍もの長さに感じる。

聖の山頂に到着すると、今度は北からの強風。標識さえも正視できない程。記念撮影を試みるも、低温によりバッテリーがすぐ上がり断念。あまりの寒さに逃げるように下山、息で濡れた目出帽は氷り頬の感覚が無くなる。

小聖を下り風もゆるみようやく休憩。そうこうしているうちに、天候は急速に回復。晴れ間も見え、太陽の陽が暖かい。

薊畑分岐に着く頃には、上河内岳から、光岳まで一望できる。小聖から上で吹いていた強風が嘘のよう。そんな中をテントに帰ると、ちょうど美しい夕焼け。テントに入るのがもったいないくらいだが、容赦なく下がってきた気温に負ける。

夜、7人組みの内の2人が我々のテントを訪れた。一人は甲武信小屋のコック長。楽しい会話がはずんだ。

12月25日 晴
06:45 2200m−09:30 西沢渡−10:10 便ヶ島

朝から快晴。風も無く非常に暖かい。昨日の早朝まで降っていた雪で、トレースはだいぶ埋まっている。ただ、赤テープはしっかり付いているので、尾根を間違うこともない。およそ3時間で西沢渡に到着。ちなみに、1400m以下では雪が降らなかったのか、その厚みは行きと同じであった。

以上